良性発作性頭位めまい症【BPPV】

    目次

    朝、目が覚めたら視界がぐるぐる…

    月曜日の朝、目が覚めて起きようとすると視界がぐるぐる、頭がぐらぐら。

    目が回って歩くことすらできませんでした。ただじっとして、落ち着くのを待つのみ。

    めまいは今までも何度か体験しましたが、こんなにひどいのは初めて。動くと吐き気がします。そうやって数時間、なんとか耐えていましたが、一向に治る気配がない…(泣)

    これは病院に行くしかない…そう思い、迎えをよんでいざ病院へ。起きあがったり歩いたりすることで何度か嘔吐を繰り返し、ボロボロの状態で耳鼻科に向かいました。

    嘔吐がひどかったため、検査などはすっ飛ばし、すぐにめまいの点滴へ。ひどい船酔いのような、そんな感じ。眼振検査だけを行い(大きな箱メガネのようなもので、目を見られるだけ)、先生から出された診断は「良性発作性頭位めまい症」でした。

    良性発作性頭位めまい症

    めまいについては、こちらでまとめていましたが、今回はこの中での「回転性めまい」に分類されます。

    内耳の耳石器という部分にある、耳石という炭酸カルシウムの塊が何らかの原因で剥がれ落ち、三半規管の中に入り込むことでめまいを生じる病気。三半規管は三つの車輪のような器官(半規管)がつながった組織で、この中はリンパ液で満たされている。頭が動くと、それに応じてリンパ液も三半規管の中を流れ、この動きを感知して人間は体全体のバランスを取っている。その三半規管に耳石が入り込むと、リンパ液の流れが乱れて実際の体の動きと合わなくなり、この情報のずれからめまいが生じる。めまいの症状があるとメニエール病を疑う人もいるが、内耳の障害が原因で発生するめまいのうち、良性発作性頭位めまい症が6割以上で、メニエール病によるものは2割以下といわれている。

    引用元:ドクターズ・ファイル

    良性発作性頭位めまい症の症状

    回転性のめまいを生じます。耳石が入り込んだ半規管だけリンパ液の流れに異常を生じるため、特定の方向に頭を動かしたときにだけ(寝る、起きる、寝返りをうつ、上を向く、振り向くなど)症状が見られます。

    またその際、患者の意思と関係なく眼球が動く眼振という現象が起こるのも特徴です。目を回した状態に近いため、嘔吐感を伴うことがありますが、耳鳴りや聞こえづらいなどの症状は伴いません。めまいを重ねるうちに徐々に慣れていき、症状が軽くなっていくという特徴もありますが、耳石が三半規管に入り込んでいる限りは症状が治まることはありません。

    良性発作性頭位めまい症の原因

    長時間同じ姿勢でいることや、頭を動かさずにいることが原因で起こると考えられています。また、スポーツをしている時や頭をうったときなど、何らかの拍子に耳石がはがれた場合など。統計では男性より女性の発症者のほうが多いですが、女性が発症しやすいということではなく、日常生活の姿勢の関係や、加齢や女性ホルモンなどの影響で、耳石が半規管のリンパ液の中にはがれ落ち、三半規管の神経を刺激することでめまいが起こると考えられています。

    良性発作性頭位めまい症の治療

    発症時の症状が強くて繰り返し起こっても、ほとんどが数ヶ月で徐々に治ります。リンパ液中で耳石が溶けて新しい耳石が再生して治っていきます。特に治療をせずに自然に治る人が3割ですが、よくならなかったり再発を繰り返す人も1割います。

    • 薬物療法:抗めまい薬、抗不安薬、制吐剤、循環改善剤、ビタミン剤など
    • 平衡訓練:めまいがある程度落ち着いてきてからは、逆にめまいがする頭の位置を積極的にとるよう、繰り返し頭を動かす運動を行います。
    • 耳石置換法:目の動きからどこの半規管の耳石がはがれ落ちているかを調べ、それを元に戻す体操です。
    • 手術:半規管斜断術:耳石が落ちこむ半規管を骨や筋肉でふさぐ手術です。難治例に行います。
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    良性発作性頭位めまい症の処方せん

    パンダブの場合、嘔吐感が激しかったため、安静にして投薬ということになりました。処方された薬は以下の三つ。

    • ツムラ苓桂朮甘湯(リョウケイジュツカントウ)エキス…めまい、ふらつきなどの症状を改善
    • アデホスコーワ顆粒10%…耳の障害からくるめまいを改善する薬
    • ナウゼリン錠10…消化管の運動を整え、吐き気を抑えたり食欲不振や腹部の膨張感をなくす

    ナウゼリン以外は粉のため、とっても飲みにくいですが、仕方ない…

    めまいとつき合いながら過ごす

    最初は薬を飲んでも嘔吐していましたが、2日目からは嘔吐することもなくなりました。身体が楽になったと思ったのは4日目です。ただ、パンダブの場合、37.5℃の微熱がずっとあり、めまいだけが原因だったのかは不明です。

    その間、調子がいい時は起きあがり、食事をすることもできました。ダメな時は無理をせずに横になる、といった感じで過ごしました。

    この「良性発作性頭位めまい症」という病気は、再発も多く、うまく付き合っていかなければならないようです。

    今回、はじめてめまいで病院に行き、この「良性発作性頭位めまい症」の患者さんが多いことを知りました。誰がいつなってもおかしくない病気だったんですね。もしかしたらめまいで悩んでいる方もいらっしゃると思いますが、めまいが起こっている最中に耳鼻科を受診することで、めまいの種類を特定できたりするようです。

    いつめまいが起こってしまうのかと考えると不安ですが、その時はその時!命にかかわる病気ではないと考え、対処していこうと思っています。

    パンダブでした!

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